最適なベースレイヤーの選び方

 

ここに2人のアスリートがいます。一人は、10月の肌寒い金曜日の夜、ライトの守備位置へと向かっています。定位置に着く途中で、彼はあることに気づきます。とにかく凍えるほど寒いのです。寒さのあまり集中力を欠いてしまい、いざ自分の方へボールが飛んできたとき、準備ができていませんでした。ダグアウトの温かさに戻れるまでこのイニングがどれだけ長く続くのか、どうすれば身体を温められるのかばかりを考えていたからです。

もう一人のアスリートは、炎天下の中、ランニングへと出かけていきます。走り始めてわずか数分後、彼のシャツは汗でびしょ濡れになります。シャツは重くなり、熱を帯び、彼は走るのが嫌になってしまいました。この両方のアスリートを救うことができたのは、一体何だったのでしょうか?

それは、ベースレイヤー(コンプレッションウェア)です。

ベースレイヤーと聞くと、体にぴったりと密着するため、暑いときには効果がないのではないかと最初に思うかもしれません。着ていると暑くなりすぎるのではないか?逆に寒いときでも、中で蒸れて不快になるのではないか?しかし、自分に合った正しいものを選べば、そのようなことは決してありません。

 

 

ベースレイヤーとは、一体何か?

ベースレイヤーとは、トレーニングを始める際に最初に着用し、終わった後に最後に脱ぐ、肌着の一種です。暑さや寒さといった過酷な環境から身体を守る最初の防御壁であり、優れた素材によって動きをスムーズにし、涼しさを保ち、身体の感覚を研ぎ澄ませるためのギアと言えます。一般的に、ベースレイヤーはエラスタン(ポリウレタン)、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維で作られています。これらの素材により、軽量な着心地、あらゆる方向への優れた伸縮性、不快な摩擦や引っかかりの防止が実現し、他のウェアの下に重ね着する際の確かな選択肢となります。

暑い環境向けには、軽量で乾きが早く、身体を涼しく保つためのベンチレーション(通気孔)が豊富に備わったベースレイヤーが適しています。一方で、寒い環境向けには、余分な熱を逃がしながらも身体を温かく保つ裏起毛素材、冷たい風から首元を守るモックネック(高めの襟)を備え、かさばることなく軽量性を維持できるベースレイヤーが求められます。

 

ベースレイヤーを着用するメリット

ベースレイヤーは、いわば「鎧(よろい)」のような役割を果たします。肌にぴったりと密着し、アクティブに動く際にあらゆる課題から身体を守る第一防衛線となります。

夏場であれば、容赦ない暑さや、衣類を重くするほどの大量の汗が課題になります。冬場であれば、思い通りの動きを妨げ、フィールドで出番を待つ間に体温を奪う極寒が課題になります。ベースレイヤーは、アスリートからこのような「不快感というノイズ」を取り除き、目の前のパフォーマンスに集中させる手助けをします。具体的なメリットは以下の通りです。

 

  • 保温性の向上
    気温が下がり、いざプレイする瞬間が来ても、正しいベースレイヤーを着用していれば、かさばることなく身体を温かく保つことができます。寒冷期用の優れたベースレイヤーには、冷たい風を防いでカバー範囲を広げるモックネック仕様の長袖や、外側は素早く乾きつつ、内側は余分な熱を逃がす裏起毛素材などが採用されています。
  • 暑さの中で涼しさをキープ
    半袖やノースリーブのベースレイヤーは、ユニフォームの下のインナーとしても、あるいはそれ単体のアウターとしても、気温が上がるシチュエーションで非常に有効な選択肢となります。軽量で伸縮性に優れ、デザイン全体に通気性が施されているため、最もハードなワークアウトでも涼しさを保つことができます。
    また、肌にぴったりと密着するフィット感により、身体を動かしているときに自身の筋肉の動きをよりダイナミックに意識できるようになり、パフォーマンスへの集中力が高まります。
  • 快適な動きをサポート
    スポーツにおいて、あらゆる方向に身体を動かせることは重要です。そして、それを「快適に」行えることは、さらに重要です。軽量で通気性が高く、そして何よりも「柔軟であること」を基準にベースレイヤーを選びましょう。柔軟なシャツであれば、フットボールのパッド、ホッケーのプロテクター、あるいはスウェットシャツなど、その上にどのようなレイヤー(重ね着)を重ねても、あらゆる方向へ自由に体を動かすことができます。ベースレイヤーは、体温を適切にコントロールするだけでなく、身体を動かした際の衣服の擦れや肌荒れを防ぐ役割も果たします。

 

競技別の選び方のポイント

プレイするスポーツやそのシーズンによって、選ぶべきベースレイヤーは異なります。

例えば、フットボール選手であれば、11月の肌寒い金曜日の夜の試合において、身体を温かく保つために設計された長袖のベースレイヤーを着用するでしょう。一方で、バスケットボール選手であれば、暑い体育館の中でエンドラインからエンドラインへと走り回る間、身体を涼しく保つために、より軽くて通気性の良いベースレイヤーを選ぶはずです。

ここでは、新しいベースレイヤーを探す際に意識すべき競技別のポイントを紹介します。

 

  • サッカー
    ピッチ上を激しく走り回るサッカーでは、寒い夜のプレイには、伸縮性のある素材で作られ、動きを一切妨げずに快適さを維持できる長袖のベースレイヤーを選びましょう。暑い時期も同様ですが、その場合は半袖が適しています。フィールドでの長時間のセッションにも耐えられる軽量性と、気温上昇時にも涼しさを維持できる通気性を備えたものを選んでください。
  • アメリカンフットボール
    夏場の二部練習やプレシーズントレーニングのような猛暑日には、ルートを走ったりブロッキングをしたりする際に、生地がよれたり擦れたりしない半袖、あるいはノースリーブのベースレイヤーが最適です。汗による重さを感じることなくワークアウトを進められるよう、速乾性に優れたシャツを選びましょう。レギュラーシーズンが始まり肌寒くなってきたら、アッパーや防具(パッド)に干渉して痛まないような、長袖(できればモックネック仕様)のベースレイヤーを探してください。体温を逃がさず、かつオーバーヒートを防ぎ、その上にサーマルインナー、プロテクター、ユニフォームを重ね着しても重くならない軽量なものが理想です。
  • バスケットボール
    リバウンド、シュート、あるいはブロックのためにジャンプする動作では、上半身のダイナミックな動きが要求されます。バスケットボール用のベースレイヤーは、体に密着しつつも、動きを制限されることなくあらゆる方向に動ける優れた伸縮性が必要です。もしシュート動作をはじめとする基本的な動きがウェアによって妨げられてしまえば、プレイ全体の質が低下してしまいます。多くのバスケットボール選手は、試合や練習を通じてドライで涼しい状態をキープするために、半袖やノースリーブのベースレイヤーを好んで着用しています。
  • 野球
    バスケットボールと同様に、上半身を快適に動かせないウェアはトラブルの原因になります。フルスイングや全力投球を全力で行えるよう、伸縮性の高い素材で作られたベースレイヤーを選びましょう。野球選手の中には、暑い時期であっても長袖のベースレイヤーを着用する人が多くいます。これは、汗を素早く吸収して涼しさを保つと同時に、手首までしっかりと圧迫(コンプレッション)することで、投球する腕をサポート・保護できるためです。
  • ランニング
    秋や冬のトレーニングには、その上に他のギアを快適に重ね着できる長袖のベースレイヤーが適しています。一方で、暑い時期のロングランでは、長い距離を走る間ずっと身体を涼しくドライに保ってくれる速乾性に優れたモデルがベストな選択肢となります。
  • トレーニング(ジム)
    ジムでのトレーニングでは確実に大量の汗をかくため、肌荒れを防ぐフラットな縫い目、リフティング動作を妨げない高い伸縮性、そしてドライな状態を保つ優れた吸汗速乾性が最優先事項となります。ベースレイヤーは筋肉を包み込むため、ウォーミングアップが完了してパンプアップした際、腕や胸周りの筋肉の収縮をよりダイナミックに実感することができます。

 

ベースレイヤーに関するよくある質問(FAQ)

ベースレイヤーの最適な洗濯方法は?

以下のステップに従ってお手入れを行うことで、ベースレイヤーの寿命を延ばし、新品時のような優れたパフォーマンスを長く維持することができます。

  1. 洗濯タグを確認する
    シャツの内側にプリントされている洗濯表示を確認します。多くのコンプレッションギアは標準的な表示に従いますが、独自の洗濯指示がある場合もあります。
  2. シャツを裏返す
    外側の生地や、プリント、ロゴなどを洗濯時の摩擦から保護します。
  3. 冷水(水温)を使用する
    洗濯機は冷水に設定してください。お湯を使用すると伸縮繊維がダメージを受け、コンプレッション機能が低下する原因になります。同系色の衣類と一緒に洗ってください。塩素系漂白剤や柔軟剤の使用は避けてください。
  4. 弱水流コースを選択する
    生地の摩耗や傷みを最小限に抑えるため、「手洗いコース」や「弱水流コース」を選択します。
  5. 中性洗剤を使用する
    洗浄力の強すぎる洗剤、塩素、柔軟剤、漂白剤、乾燥機用シートは避けてください。これらは繊維の隙間に詰まり、吸汗速乾性を低下させる原因になります。
  6. 似た素材の衣類と一緒に洗う
    他のスポーツウェアや軽量なアイテムと一緒に洗います。ジーンズ、タオル、あるいはジッパーやマジックテープ(ベルクロ)が付いているものとは一緒に洗わないでください。他の衣類とまとめて洗う場合は、擦れや引っかかりから守るために洗濯ネットの使用をおすすめします。
  7. 低温で乾燥させるか、自然乾燥させる
    乾燥機を使用する場合は「低温設定」にするか、平干し、あるいは吊り干しで自然乾燥させてください。
  8. アイロンやドライクリーニングは避ける
    コンプレッション素材は熱に弱いため、アイロンやドライクリーニングは不要です。自然乾燥させるか、乾燥機の低温設定で乾かしてください。

 

ベースレイヤーはユニフォームの下に着用できますか?

はい、着用できます。あらゆるスポーツにおいて、多くのアスリートがユニフォームの下にベースレイヤーを着用しています。ユニフォームの下に着用することで、汗をかき始めても素早く吸い上げて蒸発させ、大切なユニフォームや防具が汗で濡れるのを防ぐことができます。また、ユニフォームやギアが肌に直接擦れたり、締め付けられたり、生地がよれたりするのを防ぐため、目の前のプレイに100%集中することができます。

 

どのようなタイプのアスリートがベースレイヤーを着用していますか?

上記でも触れた通り、あらゆるジャンルのアスリートがベースレイヤーを着用しています。アメリカンフットボール、サッカー、アイスホッケーなどの寒冷期に行われるスポーツでは、内側の裏起毛が暖かさをキープし、外側の速乾素材が汗冷えを防ぐことで、かさばることなくパフォーマンスを発揮できます。一方で、酷暑の中でプレイするアスリートにとっては、半袖やノースリーブのベースレイヤーがベストな選択肢となります。気温が上昇し、暑さで集中力が削がれそうになっても、軽量で素早く乾くシャツを着用していれば、常に自分のプレイにフォーカスし続けることができます。

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