2025.03-21
勝負は足元から 岸本隆一選手が語るバスケットボールシューズの選び方
BASKETBALL

バスケットボール選手にとって、バスケットボールシューズは、パフォーマンスを支える最も重要なアイテムの一つ。足元の安定性や動きやすさは、プレーの質に直結すると言っても過言ではない。アンダーアーマーは、NBAスターのステフィン・カリーのシグネチャーモデル『カリー12』や、グリップ力に特化した『UAフロー フューチャーX4』など、多彩なモデルを展開している。

バスケシューズの選択肢は多岐にわたるため、特に初心者は「何を基準に選べばいいのか」と迷うことも多い。そこで今回は、Bリーグ・琉球ゴールデンキングスに所属し、UAアスリートでもある岸本隆一選手に、シューズ選びのポイントを聞いた。

初めてのバッシュ。成長とともに変わる選び方

初めてのバッシュ。成長とともに変わる選び方

「最初にバスケシューズを買ってもらったのは、小学3年生のときでした。小さい頃から兄の影響でバスケに触れていて、正式にバスケ部に入ったタイミングで親にお願いしたんです。」と岸本選手は振り返る。当時は「履きやすさよりもデザインのかっこよさを重視していました」と話す。

その後、沖縄県立北中城高等学校、大東文化大学へと進むにつれ、その基準は変化していった。「色々なブランド・シューズを試しましたが、高校時代からは履き心地や機能性を重視するようになりました。今でも大事にしている基準ですが、プレーのスピード感を失いたくなかったのでグリップ力は特に気にして選んでいましたね。」と語る。

2013年に琉球ゴールデンキングスへ入団。このタイミングでアンダーアーマーとの契約も始まった。「当時のアンダーアーマーのシューズの印象は軽さ。グリップ力もすごくあるなと思いました。」と印象を語る。さらに、「当時、NBAで活躍していたブランドン・ジェニングスが履いていたシューズとしてもよく覚えています。」と、アンダーアーマーが初めて契約したNBA選手のことも記憶している。

それ以来、アンダーアーマーのシューズを愛用。「ローカットのシューズが好きで、足首の自由度が高い方が自分のプレースタイルに合っていると感じています。」

シューズ選びのポイントは『止まること』

シューズ選びのポイントは『止まること』

岸本選手が最も重視するのは『止まること』。

「バスケットでは、素早く動くこと以上に、正確に止まることが重要です。スピードがある選手ほど、ブレーキ時の負荷が大きくなる。だからこそ、止まる能力が大切で、シューズのグリップ性能がプレーに影響するんです。そういう意味ではシューズ選びはスキルやプレースタイルとも密接に関わってきます。自分のプレーの強みを理解して、合うシューズを選ぶことも大切ですね。」

また、履き心地についても独自のこだわりがある。

「最初は少し硬めのシューズが好きです。履いていくうちに足に馴染んでくるのが理想。最初から柔らかすぎると、踏ん張りが効かない感覚があるので苦手です。靴紐も、履き始めはしっかり締めておいて、プレー中に馴染んでくるのを感じながら調整していきます。

見た目にもこだわりがあり、「大事な試合では派手な色のシューズを履きたくなりますね。特にピンクが好きで、コート上で目を引くようなセンスのある色使いが理想です。」と、意外な一面を語る。

シューズの買い替えについても独自のルールがある。「学生時代は2〜3カ月で履き替えていましたが、年間で4足ほどですね。ただ、履き潰してから次を買うのではなく、ローテーションしながら使っていました。練習と試合で分けることはせず、どんな場面でも同じシューズを履くことで、いざという時に違和感がないようにしています。」

また、ゲン担ぎのような習慣も。「試合に勝っている間は同じシューズを履き続け、負けた時には気持ちを切り替えるために履き替えることもあります。」と、シューズを単なる道具以上の存在として捉えている。

学生アスリートへのアドバイス

学生アスリートへのアドバイス

これからバスケシューズを選ぶ学生アスリートに向けて、岸本選手は「試し履きをして、自分に合うものを選んでほしい」とアドバイスする。

「その場ではフィットしているように感じても、練習や試合の翌日に違和感や痛みが出るなら、それはシューズが原因かもしれません。僕自身も理想のシューズに出会うまで何度も試行錯誤しました。」

最後に、「選択肢が多く迷うこともあると思いますが、やはり実際に履いてみることが一番大切です。しっかりと自分に合ったシューズを選んで、最高のパフォーマンスを発揮してください。」とメッセージを送った。

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カリーブランド

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