2025.03-10
「準備とは失敗を受け入れるための覚悟」4年ぶりの舞台で戦う慶應義塾体育会ソッカー部
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2月19日、全国的に猛烈な寒波が到来するなか、20度近い気温の沖縄では新シーズン開幕に向けて汗を流すチームの姿があった。慶應義塾体育会ソッカー部である。昨シーズン、2021年以来となる関東大学サッカーリーグ戦1部昇格を果たしたチームは、2月10日から合宿を実施。リーグ戦開幕を目前に控え、最終調整を行っていた。アンダーアーマーがサポートするチームの練習に潜入した。
「今年の目標は1部で優勝すること。そして、全国制覇を果たしたい」。新主将・田中雄太選手(新4年生)は、力強く語る。「自分たち新4年生は、1年時に降格を経験し、3年で3部から2部、そして1部へと昇格しました。先輩たちが背負ってきた想いを受け継ぎ、より良いチームを作ることが自分たちの役割だと考えています」。
しかし、1部の戦いはチーム全員が未経験の未知の領域。昨季の勢いだけでは通用しない。格上のチームとの戦いに向けて、どこまで自分たちはやれるのか。期待とともに不安もよぎる。だからこそ、準備を怠るわけにはいかない。

4年ぶりの1部の舞台を戦うチームを牽引する新主将・田中雄太選手(新4年生)
夢見た舞台まで、残された時間はあとわずか。この日は合宿最後の2部練習。ウォーミングアップから始まり、常に動き続けながらのボール回し、1対1の対人、サイドからの攻撃パターンの確認など、選手たちは集中力を高めていた。午後にはピッチの外周約350mを1分間隔で走る持久トレーニングが行われた。
息が上がる。ウェアの色が変わるほどの汗。足が鉛のように重くなる。それでも、選手たちは叫ぶように声を掛け合い、インターバル中も回復に努めながら、互いを鼓舞し続けた。限界の先に、1部で戦い抜くための覚悟がある。
「慶應義塾体育会ソッカー部は試合に出るメンバーだけで戦うのではなく、マネージャーを含めた部員120名全員でぶつかっていくのが伝統です。この合宿を通じて、練習で一人一人がチームのために一本多く走るとか、きついときに声を出すとか、そういった部分が新チームになって変わりつつあると感じます」。田中選手は、手応えを感じている。

アンダーアーマーの新商品『UAアーマードライ プロ』を着用して練習に励む柳瀬文矢選手(左・新4年生)、松下伊吹選手(右上・新3年生)、三浦成貴選手(右下・新3年生)
強度の高い練習と蒸し暑い気候の中、選手たちはアンダーアーマーの『UAアーマードライ プロ』を着用していた。4月に発売されるこのトレーニングウェアは、アンダーアーマー史上最も速乾性に優れたコレクションだ。
チームの得点源として期待されるFW・柳瀬文矢選手(新4年生)は、その着心地について「普段の練習着より肌触りが良く、練習後も汗を吸った感じがなく軽いのがいいですね。あと、デザインが格好いい。チームメイトに似合うって言われて嬉しかったです(笑)」と笑顔を見せる。
また、新3年生の三浦成貴選手は「練習中は気温が高かったけど、着ているのを忘れるくらい快適。走る時には最高ですね」とコメント。さらに、対人練習で激しい動きを見せた松下伊吹選手(新3年生)は「生地が柔らかくて着心地が良いのはもちろん、ストレッチ性があるので動きやすかったです。激しい動きにも対応できます」と、その機能性を実感していた。

合宿の『締め』とも言える持久トレーニングを行う選手達。大粒の汗を流しながら、お互いを鼓舞する姿が印象的だ
関東大学サッカーリーグ戦は4月に開幕し、11月までの長い戦いとなる。田中選手は、試合や練習に向けた準備の重要性を強調する。「自分が大事にしているのは、2時間の練習や試合のために、残りの22時間をどう過ごすか。食事や睡眠、ウォーミングアップなど、その2時間に全てを捧げるつもりで22時間の準備をしています」。
その理由について、三浦選手はこう続ける。「後悔をしたくないからです。あれをした方がいいとか、これをした方がいいとか、何が正解かは正直分からないけれど、今持っている経験や知見を最大限に活かして行動した結果であれば、たとえ悪い結果になっても受け入れられるし、次に繋げることができます。準備とは、自分の中で失敗を受け入れる覚悟を作ることだと思っています」。
4年ぶりとなる1部の舞台。慶應義塾体育会ソッカー部の戦いは、すでに始まっている。