2024.10-23
『冬トレのすすめ』寒冷環境でのトレーニングが身体を強くする4つの真実
TRAINING

『勝者は、冬に創られる。』
より高いパフォーマンスを発揮するためには、快適な環境からより厳しい環境へ出ていくことが重要。我々は長年にわたり、最高のアスリートたちと極限の環境でテストを実施し、肉体的・精神的な回復力を強化してきた。そして今、冬に対する認識をより多くのアスリートに伝えていきたい。

今回のアンダーアーマーコラムでは、寒冷環境でトレーニングを行うことのメリットについて、アスリートからスポーツ愛好家まであらゆる人のパフォーマンスアップに特化したジム「DAH」のパフォーマンステクニカルディレクターの高木 紀史氏に話を聞いた。

1.「寒冷順化」によって、カラダの適応力が上がる

気温が28.5度を下回ると、ヒトのカラダは、自らの体温を保つため、エネルギーが必要になります。暖房にあたったり、ウェアを着ることは、このエネルギーを外から得る行為に他なりません。
もし、十分なエネルギーを外から得られなければ、エネルギーは失われ、試合やトレーニングのパフォーマンス低下を招く可能性があります。

こうした事態を未然に防ぐためにも、「寒冷順化」の必要があります。寒冷環境でトレーニングを行えば、自律神経による体温調節機能が鍛えられ、パフォーマンスに適した温度域を広げることができます。アスリートにとって寒さに慣れることは、気温への身体の適応力を高め、少しくらいの気温変化にも左右されない強さにつながります。

2.体内から温度を上げる

プレー直前までベンチコートを着ていたり、暖房の効いた部屋にいたりした場合、いざプレーするとき、急激な外気温の低下により、血管は急速に収縮して筋温が下がってしまいます。そうなると血圧も高まり余計なエネルギーが消費されてしまうことに繋がります。運動前に、一旦寒冷環境に身体をさらし(寒冷暴露)、その後にウェアを着用すれば、収縮していた血管が拡張し筋温が高まっていく効果が促進されます。こうしてウェアや暖房だけに頼るのではなく、自分の体内から温度を上げることでゲームやトレーニングでのパフォーマンスを高めることができるんです。

3.身体が「整う」スイッチを鍛える

サウナをはじめ、冷水と温水を繰り返す交代浴は、自律神経のトレーニングと捉えることができます。寒冷環境でのトレーニングでは、寒さによる交感神経優位と、トレーニング後のリラックス状態で副交感神経優位を切り替えるスイッチの機能が鍛えられます。交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われることで、トレーニングだけでなく睡眠をはじめとするリカバリーも効率よくできるようになります。

4.レジリエンスやグリットなど、メンタルを強化

多くのアスリートが取り組む、メンタルトレーニングの課題として知られるのが、「レジリエンス(折れない心)」や「グリット(立ち上がる力)」。「寒冷順化」によって、交感神経が優位になるトレーニングを実施することで、これらメンタルの強化に繋げることができます。

高地トレーニングで、寒冷地トレーニングの効果を更に高める

寒冷地でのトレーニングは、タフな環境でこそ、その効果を高めることが出来ます。その意味でも、平地に比べて気温が低く、酸素濃度も薄い高地は理想の環境です。例えば、標高約1,200メートルの菅平高原では気温は平地に比べ約6~8℃低く、酸素濃度も15%ほどと、より高いトレーニング効果を得やすい環境と言えます。
冬場のトレーニングに、寒冷トレーニングを取り入れることでより高いパフォーマンスを発揮する身体を目指してください。

高木 紀史 Norifumi Takaki

アスリートを世界基準に引き上げるリーディングカンパニーをビジョンに掲げるDAHでパフォーマンスコーチ。

  • 人の動きの特徴や仕組みを細かく紐解く動作分析
  • 動作分析に基づいた「動きの経済性」を高めるためのウエイトトレーニングとムーブメントトレーニング
  • スポーツ選手のハイパフォーマンストレーニング(なかでも野球選手やプロゴルファーを多数担当)

過酷な環境下でのトレーニングには冬専用ベースレイヤーが必須

寒さの中でのトレーニングにおいて、しっかりとパフォーマンスを発揮するためには、最適なギアを選ぶ必要がある。
一つは、「どんな温度域であっても、一枚で暖かいこと。」「汗をかいても素早く乾き、汗冷えしないこと。」など外的なストレスからアスリートを守る機能。もう一つは、「動きを妨げない伸張性の高さ」や「余計な重さが無いこと」などフィジカルへのストレスを極力減らす機能である。

それらアスリートのニーズに応え、アンダーアーマーが生み出した冬専用ベースレイヤー『コールドギア』。今では、衣服内のセラミックスプリントが衣服内の温度を保つ「インフラレッド」。極寒の中で戦うアスリートのための最新ベースレイヤー「コールドギア プロ」までラインアップを広げている。どんな気温や環境、競技特性であっても最適なギアを選択することを可能にし、最高のパフォーマンスを追求するアスリートを支えている。

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