2024.08
夏こそ、涼しい菅平で“大人のランニング合宿”。Supported by UNDER ARMOUR.
RUNNING
夏の「アンダーアーマー菅平サニアパーク」の400mトラックには、インターバルトレーニングに励むランニングチーム「TRYING(トライング)」の姿があった。今回は「TRYING」とアンダーアーマーがコラボレーション。最新ランニングシューズやウェアのトライアルを兼ねて行われた“大人のランニング合宿”を訪問した。
「夏は気温が高すぎて、ハードなトレーニングができません。その点、準高地の菅平(長野県上田市)は、標高が1400mほどなので、平地に比べて10度ほど気温が低く、しかも東京からも近いので、大人の合宿地として、菅平よりもふさわしい場所はありません」
と語るのは、「TRYING」というランニングコミュニティを主宰する大谷遼太郎さん。
大谷さんは、箱根駅伝や実業団で活躍した後、トライアスロンに転向、現在は子どもから大人まで幅広くランニングの指導に携わる。陸上の超エリートコースを歩んできた競技スペシャリストである。
「『TRYING』には社会人もいるので、今回の合宿も土日で行います。午前中はトラックで高強度のショートインターバル、夕方はオンロードの低強度のジョグで繋ぎます。明日も同じような組み立てで、夕方には東京へ戻ります」(大谷さん)
準高地の菅平は、過ごしやすい気温に加えて、低酸素下でトレーニングを行えるのも魅力。菅平を象徴するグラウンドである「アンダーアーマー菅平サニアパーク」には、400mのトラックも併設。さらに周辺にはクロカンコース、ロード練習に適したコースまでも菅平は備えている。
子どもから60代まで在籍する「TRYING」の中心メンバーは20~30代。指導を行っているのが主宰者の大谷遼太郎さん。
酷暑を避け、菅平で質の高い練習に取り組む
「何より、新幹線やクルマでのアクセスのしやすさが魅力です。さまざまな大学の陸上部が、夏に菅平に来るのも理解できます。その意味でも、菅平はスポーツ合宿の“聖地”です。自分も、学生時代に菅平で苦しみました(苦笑)」(大谷さん)
この日のショートインターバルは、300m✕10本。400mトラックの300m分を疾走し、残りの100mを約1分でジョグしつつレスト。300mの設定タイムは、男子が57秒、女子は63秒。太陽はジリジリと照り付けるが、確かに菅平は涼しい。
「多くの市民ランナーのメインのシーズンは、マラソン大会がある10~3月です。シーズン前の夏に走り込むという考え方もありますが、暑さの面でも、リカバリーの面でも、社会人はトレーニング量を増やすより、質の向上を重要視したいですね」(大谷さん)
大谷さんによると、この時期の市民ランナーにとって、“質”へのチャレンジが重要だという。シーズン中のトレーニングでは行わない、オーバーストライド、しかもハイピッチでの全力走は、来るべきシーズンに向けたベース作りに確実に役立つのだとか。
2024年秋冬発売 UAベロシティ プロ(商品番号3027560 / 3027754)。“板バネ”とも言えるグラスファイバーのプレートにより、走行時の安定性が高く、かつ着地衝撃を滑らかに推進力へと導く。カラー:4色展開。ワイズ(足幅):D相当。重量:260g(27㎝片足)。サイズ:22.5~30.0㎝。18,700円(税込)。
アンダーアーマーの最新ランニングシューズ UAベロシティ プロ
「今回チームのメンバーに履いてもらったシューズは、アンダーアーマーのUAベロシティ プロというシューズです。(1㎞を)3分20秒~4分くらいのペースランニング、ミドルとショートのインターバル、30㎞走などのロング走にもピッタリだと感じたので、みんなにも試してもらうことにしました」(大谷さん)
大谷さんが主宰する「TRYING」では、定期的にランニングシューズやランニングアパレルのトライアルも行っている。大谷さんが自信を持って薦められるランニングギアに触れる機会は、参加者たちにも好評だとか。今回の合宿でも発売直前の新製品を試す特別の計らいなのである。
「UAベロシティ プロは、一般ランナーでも、フルマラソンはもちろん、インターバルや距離走にも使えて、一足あると便利ですよね。アンダーアーマーは、ランニングでは後発ですが、UAベロシティ プロは僕が試してチームのみんなにも薦められる、他ブランドのトレーニングモデルにも負けないシューズです」(大谷さん)
UAベロシティ プロでランナーの選択肢を広げられた
「トップアスリートが練習でも使えるUAベロシティ プロが作られたことで、アンダーアーマーのランニングシューズのラインナップは一気に拡がりました。実は、このUAベロシティ プロと基本的な構造を同じくする、レース用のシューズもあるんです」
と語るのは、アンダーアーマーを日本で展開する、ドームのブランドマーケティング、ランニング担当の内山元晴である。実は内山は、大谷さんの「TRYING」の練習会にプライベートでも参加するランナー。今回の「TRYING」の合宿のサポート企画の仕掛け人でもある。
「レース用のシューズはカーボンプレート入りですが、UAベロシティ プロにはグラスファイバーのプレートを採用しています。グラスファイバーのおかげで、推進力はありつつも、脚への負担を抑えることができました」(内山)
流行のカーボンプレート入り厚底シューズは、着地衝撃をそのまま爆発的な推進力にする反面、カーボン素材の硬さゆえの、脚への過度な負担に繋がりかねない。一方のUAベロシティ プロのグラスファイバーは、カーボンより扱いやすく、板バネのように弾んで蹴り出しをサポートしてくれる。
アンダーアーマーの内山元晴。自身もランナーとして日々ランニングに打ち込む。フルマラソンPB:3時間27分05秒。
グラスファイバーのプレートを、2つの異素材でラミネート
UAベロシティ プロは、1枚のグラスファイバープレートを2つの異素材でラミネート。足に近い上部には、ペバックス®フォームを最大限に搭載。これによりトレンドである“軟らかな足入れ感”を得つつ着地衝撃を緩衝している。
地面に近い下部には、アンダーアーマー独自の軽量にして反発性に富むミッドソール&アウトソール素材「UAフロー」フォームを採用。グラスファイバーのプレートと連動して蹴り出し時の推進力をアシストするため、確かなエネルギーリターンを担保している。
「安定性を高める『UAフロー』を多く使っているので、サブ4(フルマラソンを4時間以内で完走)を目指すランナーで、接地の不安定さに悩まれていたらUAベロシティ プロがお薦めです。最後までフォームを崩さずに走れると思います」(内山)
アウトソールのラバーを取り除いた「UAフロー」。「UAフロー」は、耐摩耗性に優れ、高いグリップ性を有する熱可塑性エラストマー。
“足と地面が近い”から、足回りが良い
実は「UAフロー」には、靴裏に“ラバーのアウトソールが不要”という素材特性もある。高いグリップと耐摩耗性を「UAフロー」が有するため、高重量なラバーを排した軽量化にも貢献。さらに踏み面も広く取られており、安定性を重視するUAベロシティ プロの設計コンセプトは見た目からも確認していただけるだろう。
足の甲を包むアッパーには、アンダーアーマー独自の「ワープ」素材を使用。テープを張り巡らすことで足とシューズが密着し、着地から蹴り出しへスムーズな足運びをアシストする(巨大吊り橋を支えるワイヤー構造を応用)。足の甲を守るシュータンとアッパーが一体となった「ガセットタン」構造も採用し、しっかり足を包み込む。
「しっかりしたホールド感がある、“足と地面が近い”シューズです。そのため“足回りが良い”や“爽快”という評価をいただいています。自己ベストを上げたい人、距離の長短を問わず“スピードを出すことが楽しい”というランナーにもお薦めです」(内山)
「大学の陸上部を引退して、もう菅平には戻ってくることはないと思っていたのですが」とサラさん。
「サポート感がありながら、スピードに乗るのがいいですね」
「平地では平気な練習内容ですが、高地なので息が上がりやすいですし、心拍数も普段より15(拍/分)くらい上がってしまうので、付いていくのが必死でした。1、2本目よりも、8、9本目だと肺も慣れてくるので、後半の方が楽に足が回りました」
と語るのは「TRYING」のサラさん。高校から大学の7年間、陸上部員として「アンダーアーマー菅平高原サニアパーク」にお世話になったのだとか。グラウンドを見ただけで、酸欠と筋肉痛の記憶が蘇ってくるという。
「UAベロシティ プロは、走りやすいシューズでした。蹴り出しの安定感がよくて、横へのブレがないですし。サポート感がありながら、スピードに乗るのがいいですね。ジョギングでも、スピード練習でも、幅広く使えると思いました」(サラさん)
大きな体格を活かし、ダイナミックに走る岡本さん。アンダーアーマーのランニングウェアとランニングシューズは普段から着用。
「このTシャツは、着てスグ、ひんやりしますね」
「高地なので、心肺がきつく感じました。300mをキロ3分30秒で走って、その後の100mのジョグで息が吸えていない……。リカバリーで酸素が回っていませんでした。なのでレストの60秒が、(周回が終わるごとに)感覚的にどんどん短く感じました」
と語るのは、同じく「TRYING」の岡本さん。「アンダーアーマー菅平高原サニアパーク」のトラックで行われた1部練が終わり、午後に向けてのランチとリカバリー前、UAベロシティ プロと着用ウェアについてもコメントを求めてみた。
「シューズは、最初は硬いかな…と思ったのですが、走り出すと適度な軟らかさがあって、クセもなくて走りやすかったです。このTシャツは、着てスグ、ひんやりした感じがしました。さらっとしているのもいいですね」(岡本さん)
「TRYING」のメンバー着用のアンダーアーマーのランニングアパレル「UA LAUNCH(UAローンチ)」シリーズ。メンバー絶賛の「アイソチル」素材のTシャツUAローンチ エリート ウォッシュ ショートスリーブTシャツは、7,150円(税込)。
TRYING メンバー高評価のTシャツ素材は「UAアイソチル」
メンバーから好評を頂いたTシャツについても、最後に触れておきたい。メンバーが着てスグに感じた冷感の秘密は、アンダーアーマー独自の「アイソチル」素材のなせるワザ。「アイソチル」の特殊な繊維が肌に密着することで、熱を均一に分散し、ひんやりとした肌触りを生む。そして、その冷感を長時間継続するのが特徴だ。
「アンダーアーマーは、コンプレッションウェアからスタートしたので、アパレルに関して高い評価をいただいています。でも、ランニングに関しては『アイソチル』を含めて、本来ランナーが求めている機能やアイテムの存在は、まだまだ知らない人も多いかもしれないですね」(内山)
MOVIE
次回は、菅平での「TRYING」合宿の2部練がスタート。菅平ののどかな田園風景をバックに、延々と広がるレタス畑を抜け、緩やかなアップダウンを走るロードトレーニングにお邪魔して、その様子をレポートします。
取材・文 / 安藤翔太
撮影 / 村井一樹、森翔悟、高橋正人